先月、桜の花の散りし頃、
初めて、宝塚の地に足を踏み入れました。
 
晴れ晴れとした春の空の下にて、
兵庫県宝塚市「おそらのいえ」で、
太田園子さん主催の宝塚円坐に守人として、
そして坐衆の1人として、坐らせていただきました。
 
ありがとうございました。
 
今月も坐らせていただけることになりました。
あらためて、感謝いたしております。
 
定員になっていますとお聞きしていますが、
円坐に向けて案内文の言葉を書きました。

もしよかったら、読んでください。
 
 
松岡弘子
 
 
 ・・・
 
 
 15分おきに、隣の部屋から、
    畳の間に、時計の音が、鳴り響きます。
 
 
円坐は静寂とともにどんどん圧が高まっていき、
外から、うぐいすの鳴き声が畳の間に響き渡ります。
 
うぐいすの鳴き声に、
家で帰りを待っていた奥様の面影を思い出された男性が、
円坐の空気を吸い込み吐く息を響かせ、語りはじめます。
 
言葉は声となって、時空を越え、
その時の面影が円坐にあらわれ、
円坐にすわった坐衆の方々は、面影の存在にふれ始めます。
同時にその方の姿も浮き彫りにされ、存在感を帯びてきます。
 
すると、ぽつり、ぽつり・・
亡くなられた方や、この場にいない人たちが徐々に語られはじめ、
円坐にすわった坐衆の方々の間に、徐々に増え存在し始めます。
 
自分に向かって、問いも生まれてきます。
 
もはやその問いは、自己完結できるような自問自答の類ではなくなり、
多層において一触即発的、予測不能な状況や現象を引き起こします。
 
人に向かって、真剣に関わって、はじめて見えてくる景色は、
今まで見慣れて当たり前だった、色の褪せた景色を豊かにします。
 
 
しんどいからとか、楽になりたいからとか・・ではなくて、です。
 
人と真剣に関わるということは、
本当に奥が深くて、味わい深いものです。
 
 
本物の一瞬の瞬間はずっと・・・続きます。
 
 
誰もが、そんな場や関係性があることを心のどこかで知っていて、
求め過ぎたり、ほいほいし過ぎては、肝腎な大切な相手を見失う。
 
それは、本当に悲しいことで、代わりなど、何処にもいないのです。
これは、人生の後半に差し掛かった自分に向かって、宣言したい。
 
 
初めての円坐のさいご、
畳の間の奥まで白い陽が差し込んでいて、
陽の当たった背中は、温泉のように温かく、
畳に伸びた目の前の影は、
面影とひとつになった、円空さんの姿でもありました。
 
 
このように、案内文の言葉を書きますと、
今月の円坐に向けて何かが始まります。
 
 
大切な人の面影と共に坐ります。
心より、お待ちしております。
 
 
                      時空を越えて 宝塚円坐守人
 
 
≪ 宝塚円坐 ≫
 
◆ 日時 : 2016年5月19日(木) 14:00~17:00
◆ 場所 : 兵庫県宝塚市 (おそらのいえ http://osora.halfmoon.jp/)
◇ 参加費 : 2000円
◇ 円坐守人 : くぅ (松岡弘子 http://enza.livedoor.biz/
◇ 主催 : 太田園子さん 
◇ 定員 : 6名